こんにちは、KKStreamライター津山です。2020年のコロナ禍で今まで現場で行われていたライブコンサートや授業、株主総会など、あらゆるイベントのオンライン化が進みました。ですが動画のオンライン配信で気になるのが「セキュリティ対策」です。
セキュリティ対策がおろそかになると、機密情報の流出に繋がるだけでなく、コピー動画の流出により企業収益にも大きな影響を与えます。
調査会社の統計では、2022年に世界のオンラインテレビ・映画産業が動画の違法コピーによって失う収益は約5兆円(516億USD)にまで達すると予測しています。これはなんと2010年の約9倍の損失です。
しかしこれから動画配信を始める企業の方は、どんなセキュリティ対策があるのか、また自社の動画にどのレベルのセキュリティをかけるべきか、わからない方も多いと思います。
そこで今回は、動画配信方法の基本から企業の動画配信に必要なセキュリティ対策まで、動画配信初心者の方でも安心して配信できるよう動画配信サービス会社の観点からわかりやすくまとめました!
オンライン動画は、企業がビジネスチャンスを開拓し業務を効率化してくれる素晴らしいツールですが、セキュリティ対策がしっかり取られてなければ、その成果が発揮できません。ぜひこのブログで動画セキュリティ対策の基本をしっかりと理解しましょう!
1.動画配信を始める前に押さえておきたい配信形式と配信方法
1-1.動画配信の3つの種類
まず最初に知っておきたいのは動画配信の方法です。なぜかというと配信方法が違うことでセキュリティレベルそのものが変わってくるからです。ここでは3つの主な動画配信方法について説明します。

それぞれの配信方法の特徴を簡単に紹介します。まずダウンロード形式はユーザーがダウンロードした動画をどこでも見られるので利便性が高い反面、ダウンロードした動画は簡単に違法コピーされるリスクがありセキュリティとしては弱めです。
続いてのプログレッシブダウンロード形式ですが、こちらは無料で使える動画配信サービスがある一方、通信速度が遅いと動画データが溜まるまで再生できないというデメリットもあります。また動画データが端末に残るため特殊技術があれば復活でき、セキュリティ面には不安が残ります。
そして最後のストリーミング形式ですが、こちらは有料サービスがほとんどというコスト面のハードルがあります。ただ配信時には相手のネット環境に左右されず安定して配信できる上、転送データが消されることから違法コピーされるリスクが少ないというメリットがあります。
つまり著作権の保護が必要なコンテンツや、無断で外部共有されたくない動画を配信する際は、セキュリティ面から考えると少しコストがかかってもストリーミング配信サービスを利用するのが最もおすすめです!
1-2.ストリーミング形式で配信する場合の配信方法

ストリーミング形式で配信する場合、実は大きく分けて2つの方法があります。それぞれ異なる特徴を持つため、これから動画配信を開始する場合に知っておきたいポイントを簡単にお伝えします。

オンデマンド配信もライブ配信も、どちらもストリーミング形式なので転送されたデータがすぐに消去されるという面では変わりありません。
動画の内容や目的によりどちらの配信方法が最適かは異なりますが、今では両方の良さを掛け合わせたライブ配信後のVOD配信(Live-to-VOD)などのサービスも登場しています。それぞれのサービスの特徴を押さえた上で、自社にあった配信方法を選択してもらえればと思います。
ストリーミング形式の配信方法をさらに詳しく知りたい方は、こちらのブログで各配信方法の特徴をわかりやすく説明しているので、ぜひ参考にしてください!
【今注目のライブ配信とは?】オンライン教育を始める時に知っておきたい3つのポイント
2.オンライン動画配信で絶対に知っておくべきセキュリティリスクと対策

企業動画の配信にはストリーミング形式を利用するのが一番お勧めですが、配信サービスの内容によりセキュリティレベルも様々です。
そこでここでは企業がどんな基準でストリーミング配信サービスを選べばいいのか参考にしてもらうため、オンライン動画が流出する原因とそのセキュリティ対策を紹介します。
2-1.動画が流出する4つの原因
- .再生URLの流出
- .IDやパスワードの流出
- .再生画面が画面キャプチャ等でコピーされる
- .動画送信時にデータが盗まれる
再生URLの流出は一部の方は経験したことがあるかもしれません。例えばYoutubeの限定配信動画は限定とは言いつつ、再生URLがわかれば誰でもアクセスできてしまいます。
また、もし動画の公開を会員登録制にしても、デバイス制限をかけなければ悪意ある人がIDやパスワードを公開したら誰でもアクセスできてしまいます。
また動画配信はセキュリティ制限がなければ簡単に視聴者のデバイスで画面コピーされてしまいます。画面コピーをブロックする技術を使っても、盗撮録画用の特殊なデバイスに接続され盗まれてしまうこともあります。
著作権保護が必要なコンテンツ、あるいは個人情報が含まれる動画などは無断流出がそのまま企業の信用問題にもなりかねません。サービス選定時にはこの4つのセキュリティリスクに対して有効な対策を提供してるかをチェックすることが、非常に重要になります。
2-2.動画配信サービスで注目すべき7つのセキュリティ

では実際にどんなセキュリティ対策を含むストリーミング配信サービスを選べば、動画流出の4つのセキュリティリスクに対応できるでしょうか?
ここでは動画配信のプロの観点から見て必要な7つのセキュリティ対策を紹介します。以下の表は各セキュリティ対策がどのセキュリティリスクに対応しているかを示したものです。

①ID/パスワード認証
事前登録したIDやパスワードを入力しないと動画が視聴できません。ただし定期的に変更しないとIDやパスワードそのものが流出するリスクがあります。
②IPアドレス制限
事前に登録したIPアドレスからしか動画が視聴できません。IPアドレスは地理情報も含むため再生地域を制限することもできます。ただしIPアドレスを偽装されるリスクがあります。
③ドメイン制限
指定のドメイン上にあるプレーヤーツールでないと再生できません。ただドメイン情報が流出した場合は誰でも再生できるリスクがあります。
④デバイス再生数制限
動画を視聴できるデバイスの数を制限することで、複数箇所で同時再生することを防ぎ、登録されたユーザーの再生権利を守ります。ただアクセス情報がわかれば誰でも再生できるリスクがあります。
⑤ワンタイムURL
動画にアクセスするたび新しいURLに切り替わるので万一URLが盗用されても安心です。ただ再生対象を限定する機能はないので他の対策と組み合わせる必要があります。
⑥DRM(Digital Rights Management/デジタル著作権管理)
DRMはセキュリティ対策としては最も強力です。DRMを使えば動画データの暗号化、視聴デバイスの制限、視聴回数の制限など、あらゆるセキュリティリスクのカバーが可能です。ただし端末ごとの認証が必要になるので、視聴者の利便性はやや下がります。
DRMについてさらに詳しい内容が知りたい方は、こちらのブログでDRMの基本からセキュリティの守り方まで詳しく紹介してますのでぜひ参考にしてください!
DRMのブログのリンク
⑦ウォーターマーク機能
画面コピー対策強化のために利用したいのがウォーターマーク機能(電子透かし)です。この機能があれば画面上に常に透かし模様が表示されるため万が一画像が流出してもどこから流出したのかすぐに特定できます。
2-3.オンライン動画配信では結局どのセキュリティ対策を選ぶべきか

ではどのセキュリティ対策を選ぶべきかと言う点について、結論から言うと配信動画の流出が企業の損失に直結するようなコンテンツを配信する場合は、最もセキュリティレベルが高いDRM+ウォーターマーク機能の併用をオススメします。
DRM+ウォーターマーク機能で保護する必要がある動画の例:
- ・著作権保護が必須の映画や演劇
- ・共有されたくない企業の秘密情報を含む新製品PR動画
- ・収益化が目的のオンライン教育動画 など
ただ一方、セキュリティレベルを上げればそれだけコストも発生します。そのためサービスの利用前にはまず動画配信サービス会社と相談し、自社に適したセキュリティを把握することが大事です。
動画の不本意な流出は、機密情報の流出や収益性の低下など、企業運営に大きな影響を与えます。コストだけでなく効果をしっかり検証して動画配信サービスを選んでいただきたいと思います。
3.企業の大切な動画配信にはKKStreamのBlendVision
そこで最後に、企業の皆様の大切な動画コンテンツをしっかりとセキュリティリスクから守るサービスをご紹介します。それがKKStreamのBlendVisionです。
台湾に本社をもつKKStreamは、通信、メディア、オンラインレッスン、ホームフィットネスなどあらゆるストリーミング配信で多数の実績を持ち、特にBlendVisionシリーズは、専門的なコンサルサービスも統合した新しいSaaSとして、台湾の鴻海(ホンハイ)や日本のKDDIなど多くの企業から支持されています。
BlendVisionシリーズは今回紹介した4つのセキュリティリスクへの対応はもちろん、柔軟な価格設定でサービスをご提供しており、セキュリティを守りながら早期にマネタイズを実現することが可能です。
<BlendVisionシリーズのセキュリティ保護の特徴>
1. ハリウッドレベルのDRM保護
BlendVisionではハリウッド映画の動画配信で求められるレベルの強力なDRMを採用しています。再生デバイス数の管理、AES-128 クリアキー暗号化技術で動画データを暗号化し違法コピーを防止するのはもちろん、主要な3つのDRM(widevine, fairplay, playready)対応も完璧です。
2. ランダム表示されるウォーターマーク機能
BlendVision独自のダイナミックウォーターマークは通常の電子透かし技術よりもさらに優れており、再生中の動画の四隅にユーザー情報がランダムに表示されるため、誰もウォーターマークの記録から逃れられない仕組みになっています。
3. 貴社に最適なセキュリティをご提供
BlendVisionは3つのレベルのコンテンツ保護オプションをご用意しています。そのため無駄なコストをかけずに、最も必要なセキュリティをかけることができます。
もし今、セキュリティ保護が必要な動画配信を始めたいとお考えの企業がおられましたら、まずはBlendVisionのサービスを体験してみてください。ご相談やお見積もりは無料で承っておりますので、ぜひこちらからお問い合わせください!